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函館「食」ニュース

イカに親しみ、おいしく食べる子ども勉強会「イカコン」レポート

レポート
2018/08/27
イカに親しみ、おいしく食べる子ども勉強会「イカコン」レポート

子どもたちが函館市の魚「イカ」について学び、若手シェフがつくるおいしいイカ料理に触れる催し「イカコン」が、2018年8月7日、函館のコープさっぽろ いしかわ文化教室で開催され、小学生約20名が参加しました。コープさっぽろが主催し、「食の産業化」を推進する函館市が共催して行う初めての試みです。

 

子どもたちはまず、クイズ形式でイカの生態について学習。続いて、仲買人、スーパーのスタッフ、函館市農林水産部の職員などからイカの流通の仕組みのレクチャーがあり、イカ加工品を使った模擬セリを体験しました。次に、会場隣にあるスーパーでイカを買ってきて、さばくことに挑戦しました。講師からやり方を教わった後は、各々が包丁を握って緊張の面持ちでイカと向き合い、付き添いのお母さんたちがハラハラドキドキの様子で見守りました。

 

この後が「イカコン」のタイトルにもなっているイカ料理コンテストの時間。若手料理人たちが作る料理を、見栄えや工夫、おいしさなどの観点から子どもたちが審査する企画です。今回料理を作ったのは3名。いずれも函館市内や近郊で活躍中の20歳代の料理人です。まず、料理を考案したポイントなどを子どもたちにプレゼンしたあと、調理の一部を披露し、試食となります。どれもプロの技が生きるおいしい料理ばかり。子どもたちはお腹いっぱいになるほど頬張りながら、一所懸命採点をしていました。優勝したのはイタリアンの料理人、八木橋一洲さん(木古内町・どうなんde’s Ocuda Spirits)。料理は「アッシェ・パルマンティエ」という、じゃがいものピューレを熱々のチーズグラタン風に食べるフランスの家庭料理。肉の替わりにイカを使って、函館流に仕上げたとのこと。やはり子どもたちには洋食が人気のようでした。

 

参加した小学生、国枝実智子さん(柏野小2年)は「イカをさばくのが楽しかった。おいしいグラタンが食べられて大満足」と感想を語ってくれました。

 


イカの生態や、流通の仕組みに関するレクチャー。子どもたちは熱心にメモを取りながら聞き入っていました。

 


セリの模擬体験。「下げ競り」という函館特有のセリの方法を学び、威勢のいい声を張り上げて、商品を競り落とします。

 


子どもたちには、この日だけ特別に使える100円分のイカ紙幣をプレゼント。
 


売り場では、店員さんから活きのいいイカの見分け方を教えてもらい、手づかみでイカをゲット。
 


イカを選んだら、先ほどのイカ紙幣で買い物。
 

イカの部位をじっくり確認しながら、さばいていきます。
 


プロの料理人に見守られながら、イカをさばく子どもたちの姿は真剣そのもの。

 


稲垣竜輔さん(函館/炭火割烹・菊川)の調理実演。おいしい料理への期待が高まる見事な包丁さばき。

 


「料理がうまくなりたいな」、視線の奥からそんな気持ちが伝わってきます。

 


三田佑弥さん(函館/炭火割烹・菊川)の調理実演。和食料理人の細かい手仕事に目を丸くする子どもたち。

 


八木橋一洲さん(木古内/どうなん de’s Ocuda Spirits)の調理実演。バーナーで焼き目を付けていく作業に子どもたちは興味津々.

 


お楽しみの試食・審査タイム。おいしい料理に、子どもたちの笑みがこぼれます。

 


今回の優勝料理、八木橋一洲さんの「アッシェ・パルマンティエ」。イカを使った熱々ほくほくのグラタン風料理を、子どもたちは大絶賛。

 


稲垣竜輔さんの「イカスミのシチュー」。いかと昆布の出汁を使ったご飯といかの「年輪巻」が添えられた、イカ尽くしの和風シチューです。

 


三田佑弥さんの「イカをつかったお吸い物」。イカのミンチのパン包み焼きが入り、柔らかでジューシーな食感が楽しめる上品な和食料理です。

 


結果発表が終わり、料理人の皆さんは緊張がとけた様子。子どもたちからは、「料理人になりたい」との感想も寄せられました。