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食の街函館の魅力

函館の酒

進化する函館の酒類事情

函館を含む道南エリアでは、近年さまざまな酒造りが盛り上がりをみせています。約半世紀ぶりに新しい酒蔵ができて、地産の日本酒が誕生。ワインでは、海外老舗ワイナリーや小規模生産者も参入し、ワイン用ぶどう栽培の地として各地の醸造家から注目を集めています。ビールでは、新しい味わいを探求するクラフトビールが続々登場。さらに、新たにウィスキー醸造所もできるなど、話題が尽きない「函館の酒」をご紹介します。

1.日本酒(五稜の蔵)

2021年に誕生した函館市内唯一の酒蔵「五稜乃蔵(ごりょうのくら)」。上川大雪酒造の北海道内3番目の蔵として、注目を集めています。ここで醸造する「五稜」は、すっきりとした飲み口と上品な旨みが特徴で、函館の海産物によく合う食中酒。北海道の方言で「飲まさる(ついつい飲んでしまう)酒」を目指しています。

「飲まさる酒」を目指している「五稜」の写真

2.ワイン

道南エリアではこれまで、1973年設立のはこだてわいん(七飯町)や、稀少性の高いヤマブドウのワインで知られるおとべワイン(乙部町)など、地元で愛されるワインが造られてきました。近年は、フランスでぶどう栽培と醸造を学んだ佐々木夫妻による2012年創業の「農楽蔵(のらくら)」が小規模生産の希少なワイナリーとして有名となり、函館周辺がぶどうの栽培適地でもあると注目を浴びます。そして、フランスで300年の伝統をもつワイナリー、ドメーヌ・ド・モンティーユ(Domaine de Montille)が函館市郊外でぶどう栽培を開始、2024年にはワイナリーもオープンします。廃校をリノベーションしてワインを醸造する上ノ国ワイナリーや、奥尻島の潮風に育まれたブドウで醸造する奥尻ワイナリーなど、新規参入が続く道南のワインの世界です。

3.地ビール

道南エリアでは、函館山の地下水を使って醸造されるはこだてビールと、数々の品評会で高い評価を受ける隣町・七飯町の大沼ビールという、2つの地ビールが高い人気を誇ります。近年は、製法や副原料などに様々な工夫をしてクラフトビールの少量醸造を行う飲食店も増えてきています。道南のクラフトビール牽引役として注目を集めている乙部町のEndeavourや、ベイエリアにあるクラフトビール醸造所併設のビアバーozigi brewingやWhite Seedなど。小規模生産ならではの、旬の果物を使ったフルーツビールなど多種多様の味わいが楽しめます。

4.その他

焼酎では、メークインの産地として名高い厚沢部町で地産のさつまいもを使用した「喜多里(きたさと)」を醸造。ウィスキーでは、独立瓶詰め業として高い評価のBEHIND THE CASKが、函館初のウィスキー醸造所としてスタート。道産大麦モルトのみを主原料とする、ディ・トリッパー蒸留所を新たに立ち上げました。