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この街で出会う飲食店、料理人、小売店、食材案内
食の街函館の魅力

新函館グルメ

函館の新たなムーブメント

函館では近年、街の歴史や風土、食材を生かした新たなグルメが次々に誕生しています。 参加店舗がそれぞれ独自のアレンジを加えて提供し、「函館ならではの味を食べ比べできる」と好評を博している「新函館グルメ」をご紹介します。 あわせて、函館の研究機関や企業による食の共同開発で生まれた商品について解説します。

はこだて焼きピロシキ

函館は、日本で最初のロシア領事館や正教会が竣工するなどロシアとの親交が深く、日本のロシア料理の歴史は函館から始まったという説もあります。ロシアの伝統的家庭料理ピロシキを函館ならではの味にアレンジして発信しようと、2017年に考案されたのが「はこだて焼きピロシキ」です。

ピロシキの本場では、実は「揚げ」ではなく「焼き」が一般的。そこで、あえて本場スタイルの「焼き」をルールとして、ロシアと函館との歴史を感じさせる味にしました。

【「はこだて焼きピロシキ」のルール】
◇本場にのっとって「焼き」で調理
◇パン生地と具材は1:1を目安にした「具だくさん」
◇道南産食材を使用

「はこだて焼きピロシキ」の写真

古民家カフェ「まるたま小屋」では、本場ロシアやウクライナの、具に米を加えたピロシキにならい、地域ブランド米「ふっくりんこ」のご飯と豚ひき肉、卵、地元産野菜、サワークリームを合わせた、カレー風味の「はこだて焼きピロシキ」を販売。酸味のきいた優しい味わいです。1個250円。

北見さんが「はこだて焼きピロシキ」を持つ写真

「はこだて焼きピロシキ」は現在、新たな提供店舗を募集中。

「ご相談には随時対応します。各店がテーマに沿って考案したピロシキを期間限定で販売する「ピロシキフェア」や、参加店が一堂に集う「ピロシキ博」を開催しています」(ソユーズはこだて焼きピロシキ 北見さん)

北見さんが営むカフェまるたま小屋では、「はこだて焼きピロシキ」ルールにのっとったピロシキに加えて、スパイシートマトラム、チキンきのこ、鮭クリームチーズ、塩バターりんごなど、バラエティに富んだピロシキが常時7~8種類、店頭に並んでいます。ピロシキについてもっと知りたい方はぜひ一度、同店へ。

ソユーズはこだて焼きピロシキ(まるたま小屋内)TEL 0138-76-3749

○ まるたま小屋
https://shop.marutamagoya.com/
○ ベーカリー ル・レーブ ※期間限定
https://www.instagram.com/le.reve_2010/
○ 手作りパンの家 こすもす ※期間限定
https://www.facebook.com/cosmos.hakodate/
○ ベーカーズ・ベーカリー ※期間限定
https://twitter.com/_BAKERS_BAKERY_
○ コッペん道土 ※期間限定
http://coppendot.com/
※2023年12月現在

北海道ブリたれカツ(旧函館ブリたれカツ)

近年漁獲量が急増し、全国有数の天然ブリの産地となっている函館。ところが北海道のブリ消費量は全国平均の2分の1で、函館でもこれまであまり消費されてきませんでした。「地元で獲れているブリのおいしさを伝えたい」「家庭や飲食店で、ブリを味わうムーブメントを起こしたい」。そんな思いから2020年に誕生した新ご当地メニューが「函館ブリたれカツ」です。

【函館ブリたれカツのルール】
◇道南産のブリを使用する
◇ブリを牛乳かホエイ(乳清)に15分ほど漬け込んだ後、昆布エキスを塗り込む。牛乳と昆布はなるべく道南産を使う
◇たれは各店の工夫を凝らした「オリジナルたれ」を開発する
◇衣はパン粉や米粉など「たれ」にあう揚げ方とする
◇ブリに敬意を表して調理する

「北海道(函館)ブリたれカツ」は、一般社団法人Blue Commons Japanが日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として開発したもの。レシピは函館の若手料理人たちが考案。2021年春には、若い世代にも手軽にブリたれカツを味わってもらおうと「北海道ブリたれカツバーガー」を発売。たっぷりの香味だれをつけたブリたれカや道南食材を特注バンズに挟んだ和風ミニバーガーは、函館朝市えきに市場内の地ブリショップで食べられます。

ブリのさらなる消費拡大と地元の食文化への定着を目指して次に開発されたのが「函館ブリ塩ラーメン」。開発におよそ1年かけて2022年6月に完成した「函館ブリ塩ラーメン」は、同年に「北海道新技術・新製品開発賞」食品部門で大賞を受賞。函館塩ラーメンの清湯(チンタン)スープをベースに「ブリ節」でうまみをプラス、あっさりしながらもコクのある一杯です。

はこだて海の教室実行委員会國分さんの写真

「北海道の『地ブリ』を地域の食文化にすべく、ブリたれカツのPRはもちろん、様々なイベントや企画に取り組んでいきます。ブリをきっかけにして海について考え、行動する人を増やしていくのが最終目的。海の変化や環境問題などを『自分ごと』としてとらえ、 海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げることを目指しています」(一般社団法人Blue Commons Japan 國分さん)

「北海道ブリたれカツ」を提供したい店舗からの問い合わせも受け付けています。下記にご連絡ください。

⼀般社団法⼈Blue Commons Japan
TEL 090-9439-3339/MAIL pr@miraicomeon.com

【ブリたれカツ・ブリ塩ラーメン提供】
〇函館朝市 地ブリショップ
https://brilliant-action.jp/jiburishop/
〇函館ブリ塩ラーメンと酒と肴 カモン(大門横丁内)
https://www.hakodate-yatai.com/shop/comeon
〇はこだてみなと大学 海味食堂
https://minatouniv-hakodate.jp/
【ブリたれカツ提供】
〇朝市炉端 五聚富(ごしっぷ)
https://gossip-hakodate.gorp.jp/
〇炭火割烹 菊川
https://hakodate-kikukawa.com/
※2023年12月現在

ハコダテアンチョビ

近年函館近海で大量に水揚げされる「マイワシ」。地元にイワシを食べる文化があまりなく、フードロスや環境被害も問題になっています。そこで、低利用魚であったマイワシの価値を高めるべく、ハコダテアンチョビプロジェクトが始動。道南の漁師、水産加工会社、仲卸、シェフなどが連携することで、地域産業の振興・郷土料理の創出が期待されます。

商品の監修・販売を手掛ける「Local Revolution」(ローカルレボリューション)代表の岡本啓吾さん(前列右端)は、「本来のカタクチイワシではなく、脂のりがいいマイワシを原材料に使った『アンチョビ』はあまりない」と手ごたえを感じています。製造レシピは「ポッケディッシュ」の齊藤亘胤(のぶつぐ、前列左端)→リンク【https://www.oishii-hakodate.jp/chef/spsaito/】オーナーシェフが考案。地元の就労継続支援B型事業所と連携して、全て手作業で製造しています。

世界的に流通しているカタクチイワシでできたアンチョビと違い、脂がのっている北海道産マイワシで仕込むため、スペイン北部で醸される高級アンチョビのようなふくよかな舌触りが特徴。アンティパストとしてぞのまま冷製でも楽しめます。

香りがマイルドで酸化しにくい国産のこめ油を使用しているため、和食にも洋食にも様々なアレンジができて、料理の幅が広がります。定番のパスタやピザ、アンチョビポテト、バーニャカウダなどはもちろん、イカの塩辛のように、ふかしたジャガイモや冷ややっこと合わせたり、ビールや日本酒のつまみとしても楽しめます。

福田海産オンラインショップ
→リンク【https://www.fukuda-kaisan.com/info/anchovy/】

〇シエスタハコダテ 無印良品 B1F
https://www.muji.com/jp/flagship/share-star-hakodate/
〇函館空港旅客ターミナルビル内THE HAKODATE DEPART
https://airport.ne.jp/facility/pollux/
◯福田海産
https://www.fukuda-kaisan.com/
◯Pokke dish(ポッケディッシュ)
https://www.instagram.com/pokkedish/
※2023年12月現在

函館イカナポリタン

「イカとナポリタンで函館を盛り上げよう!」と、地元の飲食店有志が2014年に結成した「函館 イカナポリタンの会」。漁の好不調や季節による野菜の変化もあるので厳密ではありませんが、イカと地元野菜を使ったナポリタンであることをルールとしています。イタリアンレストラン、カフェ、バーなど、バラエティ豊かな飲食店の料理人がオリジナルの「イカナポリタン」を提供します。

函館イカナポリタンの会 佐藤さんの写真

日本一のナポリタンを決める「カゴメナポリタンスタジアム2017」の北海道代表に選ばれ、本選で見事「アイディア賞」に輝いたCaldo Calcioのイカナポリタン。イカスミのコクと香り、トマトソースの酸味に、生パスタのモッチリとした歯ごたえ。そのおいしさは、まさにお墨付き!

「各店がルールに沿って独自に考案したイカナポリタンを提供しています。当会への参加を希望される飲食店からのお問合せも大歓迎です」(函館イカナポリタンの会 佐藤さん)

函館イカナポリタンの会(Caldo Calcio内)TEL 0138-85-8213

○ Caldo Calcio(カルド カルチョ)
https://www.instagram.com/caldocalcio/
○ DINING BAR UTAYA(ウタヤ)
https://twitter.com/utaya_diningbar
○夏井珈琲ブリュッケ
http://www.natsui-brucke.com/
○月夜のうさぎ
https://tsukiyonousagi.com/
○haru-na-tei(ハルナテイ)
https://twitter.com/harunatei1001
○ごくらく亭
https://tabelog.com/hokkaido/A0105/A010501/1019944/
※2023年12月現在

2015年から2018年にかけて函館市や経済団体等で組織された「はこだて雇用創造推進協議会」は、ご当地グルメに加え、市内企業と共同で様々な商品開発にも取り組みました(活動は2018年3月で終了。開発商品の詳細や製造を希望する企業からの問い合わせは函館市経済部食産業振興課 TEL 0138-21-3314が受付)。

開発商品の中から、2018年6月時点で販売中のものを紹介します。

函館真昆布関連商品

北海道立工業技術センター 小西研究員の写真

全国有数の昆布の生産地である函館では、近年、昆布をはじめ海藻等の水産資源を活用した商品開発に取り組んできました。現在は、函館真昆布風味活用研究会(北海道立工業技術センター内)が中心として真昆布製品の開発を行い、地元の企業への技術提供も行っています。

一般的に販売されている「だしパック」には昆布がほとんど入っていないことが多いそう。なぜなら、昆布から出る粘りが鰹節や煮干しなどに絡んだり、 パックの目に詰まって、うま味を出にくくするからです。素材や加工方法の研究によって函館真昆布を使った「だしパック」が製品化され、昆布のうま味成分(グルタミン酸)は他社製品の8倍にもなりました(函館地域産業振興財団調べ)。

函館真昆布を使った「だしパック」の写真
「だし醤油の素」の写真

昆布のうま味成分であるグルタミン酸は、鰹節・煮干しのイノシン酸との相乗効果で、従来品よりも強いうま味を引き出します。だしパック以外にも、この技術を応用しただし塩、だしオイル、だし粉や、好みの醤油を注いで自分で仕上げる「だし醤油の素」など、多彩な商品が販売されています。

〇函館ひろめ堂
https://hiromedou.com/
〇スリーウィッシーズカンパニー
https://hakodate.base.shop/
〇南かやべ漁業協同組合直販加工センター
http://www.konbunosato.com/
※2023年12月現在