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自然の恵み旬食材

ここ函館・道南は、大きな半島地形が生み出す食材の宝庫。
海の恵み、山の恵み、そして畑の恵みが盛りだくさん。

全道一の生産量と高い品質で全国区に

ニラ「しりうちにら『北の華』」

ニラ「しりうちにら『北の華』」

知内町は町の中央を東西に貫く知内川などの河川がもたらす肥沃な土地と比較的温暖な気象条件を生かし、さまざまな農産物の生産に取り組んでいます。なかでも「しりうちにら『北の華』」(以下「北の華」)のブランド名で出荷しているニラは全道一の生産量と高い品質を誇り、道内はもとより一大消費地の関東を中心に全国各地に出荷されています。

甘みとシャキシャキした食感でニラのイメージを一新

「北の華」は葉幅が広くて肉厚なのに柔らかく、甘みがあるのが特徴。熱を加えてもシャキシャキした食感が残り、さらに甘みが強く感じられます。強烈なにおいの元となる下部の葉を丁寧に除去して出荷しているため、香味野菜独特のにおいはほとんどなく、さわやかな緑の香りが漂います。

全量ハウス栽培されている北の華は、1月から11月頃まで収穫できます。とりわけ、冬の間休眠していた株から最初に芽吹き、じっくりと育って1月頃から収穫される「一番ニラ」は一段と食感が良くて甘みが強く、栄養価も優れているとされ、市場関係者や料理人から特に人気があります。

米の代替作物から、道内ナンバーワンの地位に

1971(昭和46)年の減反政策を機に栽培が始まった知内のニラ。米に替わる作物を探していた農業者らが当時道内でほとんど生産されていなかったニラに将来性を見いだし、ゼロの状態から栽培を始めました。

ところが、知名度の低い北海道産ニラは市場関係者になかなか理解されず、当初は1束5円にしかならないことも。生産者はこうした状況にくじけることなく、「知内町ニラ生産組合」を立ち上げて技術や情報の共有、先進地の視察などの研修を行い、農協と行政が三位一体となって品質向上に努めてきました。品質を統一するため、各農家が集荷したニラを並べてみんなの目で確認する「目揃え会」を定期的に開催。また、早い時期からトレーサビリティに取り組み、現在はニラを包むフィルムに印刷したQRコードをスマートフォンで読み込むだけで生産者の情報がわかるようになっています。

こうした努力の結果、今では道内のニラ生産量の3分の2を知内産が占めるまでに成長。年間生産量約2000トン、生産高15億円以上を誇る、町を代表する特産品に育っています。

生産者から

ブランドの価値をさらに高めたい

北島 道男

北島 道男さん

知内町ニラ生産組合 組合長

ブランドの価値をさらに高めたい

ニラは種をまいてから収穫できるまでに約10カ月かかるため、1年目は収穫できません。収穫のサイクルが早い他の葉物野菜と違い、もし失敗すると収穫までにさらに1年を待たなければならないため、生育の管理にはとても気を遣います。1年目に病気や害虫を見落とすと翌年の収穫に大きく影響してくるので、常に生育状況を見回るように努めています。

ニラの出荷作業を専門に行う「包装施設」が2017年に完成し、農家の負担は大幅に減りました。そのおかげで各農家が栽培面積を増やしたり、より生育管理に気を配ったりできるようになり、さらに品質が向上したと思います。品質の良さが評価され、流通や加工の現場で「北の華を扱いたい」と言っていただけるようになりました。今後も「北の華」ブランドの価値をより高めていけるよう、組合員一丸となって取り組んでいきたいと思います。

葉を傷付けないよう、鎌で手刈りします。ニラは傷みやすいため、丁寧に手作業で収穫することで品質を保っています。

葉を傷付けないよう、鎌で手刈りします。ニラは傷みやすいため、丁寧に手作業で収穫することで品質を保っています。

奥行き50メートルのビニールハウスですくすくと育つニラ。手前の切り株からは、新たな葉が育っています。切り株から生えた葉は25~40日ほどで再び収穫できるサイズに育ちます。2年目の株は1月~4月の間に3回繰り返し収穫できます。3年目の株は1月~10月の間に6回前後収穫し、その後役目を終えます。

奥行き50メートルのビニールハウスですくすくと育つニラ。手前の切り株からは、新たな葉が育っています。切り株から生えた葉は25~40日ほどで再び収穫できるサイズに育ちます。2年目の株は1月~4月の間に3回繰り返し収穫できます。3年目の株は1月~10月の間に6回前後収穫し、その後役目を終えます。

一番ニラの収穫が始まる1月。外は一面の雪景色ですが、ビニールハウスの中はニラの生育に適した環境が保たれています。

一番ニラの収穫が始まる1月。外は一面の雪景色ですが、ビニールハウスの中はニラの生育に適した環境が保たれています。

新函館農協知内基幹支店が整備し、2017年から稼働している「ニラ共同調整包装施設」。各農家が農協に出荷したニラの計量・結束・包装を行う施設で、作業の大半が機械化されています。これにより、農家の負担が大幅に減少したといいます。

新函館農協知内基幹支店が整備し、2017年から稼働している「ニラ共同調整包装施設」。各農家が農協に出荷したニラの計量・結束・包装を行う施設で、作業の大半が機械化されています。これにより、農家の負担が大幅に減少したといいます。

働く人の負担を減らすため、ニラの箱詰めやパレット積みも機械化されています。鮮度を保つために、ニラを横に寝かせずに立てた状態で梱包し出荷します。

働く人の負担を減らすため、ニラの箱詰めやパレット積みも機械化されています。鮮度を保つために、ニラを横に寝かせずに立てた状態で梱包し出荷します。

しりうちにら「北の華」について

産地
知内町
収穫時期
1月中旬~11月中旬
生産者
新函館農業協同組合知内基幹支店
所在地
北海道上磯郡知内町重内66-102
電話番号
01392-5-5511
関連リンク
新函館農業協同組合
渡島総合振興局 南北海道食彩王国 しりうちにら「北の華」
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