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自然の恵み旬食材

ここ函館・道南は、大きな半島地形が生み出す食材の宝庫。
海の恵み、山の恵み、そして畑の恵みが盛りだくさん。

甘みがあって煮崩れしにくく、煮物やカレーに最適

じゃがいも「あっさぶメークイン」

じゃがいも「あっさぶメークイン」

「発祥の地」ならではの誇り

メークインはイギリス原産のじゃがいも。1917(大正6)年頃に日本に持ち込まれましたが、病害虫に弱く、栽培が難しい品種であることから当初は広がりませんでした。その後、厚沢部町にあった檜山農事試作場原種農場で1925(大正14)年~1927(昭和2)年にじゃがいもの試験栽培が行われ、その中でメークインの成績が良かったことから、気候風土に適しているとして檜山地方の奨励品種になりました。このことから、厚沢部町は「メークイン発祥の地」を掲げています。

その後も同試作場はメークインの栽培技術向上と増産に努め、1962(昭和37)年の閉場後は農協と農業者が一丸となって「あっさぶメークイン」のブランド確立に取り組んできました。メークインは今や全国各地で栽培されていますが、厚沢部町の農家は「発祥の地として、品質の良さではどこにも負けたくない」との誇りを抱いており、「形が整った、でんぷん価12%以上のメークインしか出荷しない」という厳格な基準を定めて品質の維持・向上に努めています。

全国の消費者から支持される上品な見た目と味の良さ

メークイン栽培に適した冷涼な気候に恵まれ、約70戸の農家が年間約3000トンのメークインを出荷している厚沢部町。じゃがいもの成長に負担を掛けないさらさらした土壌のおかげで、表面の凹凸が少なくきれいな形に整ったメークインが多く収穫されます。この土壌はベタ付かないためじゃがいもの表面にこびりつきにくく、表面にわずかに付いた土は乾くと白っぽい色へ変化するため、あっさぶメークインは「肌が白くて美しい」と市場に評価されています。

おもに東京や大阪、福岡などの大都市圏に出荷されており、中でも煮物でじゃがいもを使うことが多い関西方面では、でんぷんを多く含んで甘みがあり、煮崩れしにくいとして特に好まれています。凹凸が少なく芽を取る手間がほとんどいらないことも、消費者に支持される理由のひとつです。品質の高さから、バイヤーや料理人などからも高い評価を得ています。

生産者から

いも本来の味わいが楽しめる塩煮がおすすめ

山本耕平

山本耕平さん

桧山南部食用馬鈴薯生産組合 組合長

いも本来の味わいが楽しめる塩煮がおすすめ

メークインは栽培が難しく、土の状態が悪いとすぐにイボができたり曲がったりと、いびつな形になってしまいます。そうならないため、常に土づくりには細心の注意を払っています。冬を越した土壌はカチカチに固まっているので、とにかく深くまで畑を起こして土を細かく砕き、土壌をふかふかにするように努めています。
厚沢部のメークインはでんぷん質が多いため、加熱すると表面に粉を吹いたようになります。我々はこの状態を「は・ぜ・た・」と呼んでいますが、は・ぜ・た・メークインほどおいしいものはありません。シンプルに塩煮にすると、はぜたあっさぶメークインのおいしさが一番よくわかります。ぜひお試しください。

自然豊かな厚沢部町で育つメークイン。6月頃には薄紫色の花を咲かせます。

自然豊かな厚沢部町で育つメークイン。6月頃には薄紫色の花を咲かせます。

土に農業用マルチシートを敷いて地温を高め、7月下旬から8月にかけて出荷する「早出し」のメークインの収穫風景。早出しのメークインは皮が薄くて柔らかく、じゃがいも同士がこすれるだけでも皮がむけてしまうため、トラクターで掘り起こした後は手作業で拾い集めます。こうした手間を掛けることで「厚沢部の新じゃがは皮むけが少ない」と市場で評価されています。

土に農業用マルチシートを敷いて地温を高め、7月下旬から8月にかけて出荷する「早出し」のメークインの収穫風景。早出しのメークインは皮が薄くて柔らかく、じゃがいも同士がこすれるだけでも皮がむけてしまうため、トラクターで掘り起こした後は手作業で拾い集めます。こうした手間を掛けることで「厚沢部の新じゃがは皮むけが少ない」と市場で評価されています。

9月以降は露地栽培したメークインを収穫します。その後1週間ほど風を当てて表面を乾燥させ、農協で選別後、各方面に出荷されています。じゃがいもは日に当たると緑色に変色してしまうため、収穫後も品質管理に気を配る作業が続きます。

9月以降は露地栽培したメークインを収穫します。その後1週間ほど風を当てて表面を乾燥させ、農協で選別後、各方面に出荷されています。じゃがいもは日に当たると緑色に変色してしまうため、収穫後も品質管理に気を配る作業が続きます。

種いも用メークインの選別風景。厚沢部町は種いも用メークインの主要な産地としても知られており、九州を中心に全国各地のメークイン産地に出荷しています。種いもは食用いもよりも基準が厳格で、栽培や管理が非常に難しいことから、厚沢部町では食用いも専門農家と種いも専門農家を分け、それぞれの栽培に専念しています。

種いも用メークインの選別風景。厚沢部町は種いも用メークインの主要な産地としても知られており、九州を中心に全国各地のメークイン産地に出荷しています。種いもは食用いもよりも基準が厳格で、栽培や管理が非常に難しいことから、厚沢部町では食用いも専門農家と種いも専門農家を分け、それぞれの栽培に専念しています。

あっさぶメークインについて

産地
厚沢部町
収穫時期
7月下旬~11月
生産者
新函館農業協同組合厚沢部基幹支店
所在地
北海道檜山郡厚沢部町新町183-3
電話番号
0139-64-3321
関連リンク
渡島総合振興局 南北海道食彩王国 あっさぶメークイン
檜山振興局 あっさぶメークイン
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