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自然の恵み旬食材

ここ函館・道南は、大きな半島地形が生み出す食材の宝庫。
海の恵み、山の恵み、そして畑の恵みが盛りだくさん。

漬物で食べる函館の伝統野菜

赤かぶ

赤かぶ

函館を含む道南に残る伝統野菜のひとつ

函館で栽培されている赤かぶは、自家採種(自ら生産した作物から種子を採ること)して作り続けられてきた在来種です。一説には、江戸時代に北前船で青森から運ばれ、現在の北斗市大野地区に定着した「大野紅」という品種から派生したものとされ、現在はこれを「亀田赤かぶ」、または「函館赤かぶ」と呼んでいます。地域の食文化と密接に関わり、農家の人たちが長年にわたり土壌や気候に適したものを選び、育んできたもので、函館を含む道南では数少ない伝統野菜といえます。

鮮やかな紅色をした根の部分が食用に

「亀田赤かぶ(函館赤かぶ)」は、大根のように肥大化した根の部分を食用にしますが、茎や葉はほとんど利用しません。根は大きなもので直径10センチを超える扁平な球形で、表皮は鮮やかな紅色、中は白色で紅色のまだら模様が入ります。また、土の中から伸びる茎の部分が深紅色をしているのも特徴です。

函館の冬の漬物といえば赤かぶ

この赤かぶは、8月中旬に種まきし、10月中旬~11月初旬に収穫され、初雪が舞う頃に漬物用として出荷されます。漬け込む際に食紅や着色料などを用いなくても、酢と合わせると、根に含まれる色素のアントシアンが作用して、中の白い部分全体が美しい赤色に変化します。函館周辺では、薄くスライスしたものを酢漬けにする千枚漬けがよく作られます。軽快な歯ごたえに、甘みが優しい味わいで、春先まで長く保存できることから、冬の漬物の定番となっています。赤かぶの千枚漬けは、12月~3月頃まで、函館市内のスーパーなどでも販売されます。

生産者から

受け継いだ在来種をこれからも

坂口 剛

坂口 剛さん

坂口農園

受け継いだ在来種をこれからも

函館市亀田地区の野菜作り農家の三代目です。代々「亀田赤かぶ」を作付けしており、自家製で漬物(主に千枚漬)にし、函館市内のスーパーなどに出荷しています。色合いが良く、口当たりが軟らかで甘みもある千枚漬けは好評で、遠方からの引き合いもあります。代々受け継がれてきた在来種なので、絶やさぬように、赤かぶ漬けのおいしさを積極的にアピールし、これからも引き継いでいきます。

赤かぶは、掘り起こした後、畑で根の先と茎や葉の部分を切り落とし、扁平な球形の根の部分だけを収穫します。

赤かぶは、掘り起こした後、畑で根の先と茎や葉の部分を切り落とし、扁平な球形の根の部分だけを収穫します。

切ってみると中の大半は白く、表皮の紅色の成分がまだらに差し込んでいるように見えます。酢漬けにすると、全体が美しい赤色に染まります。

切ってみると中の大半は白く、表皮の紅色の成分がまだらに差し込んでいるように見えます。酢漬けにすると、全体が美しい赤色に染まります。

集荷の後、洗浄機を通すと土の汚れがすっかり落ち、輝きのある鮮紅色に。大きさ別に選果され、袋詰めにされます。

集荷の後、洗浄機を通すと土の汚れがすっかり落ち、輝きのある鮮紅色に。大きさ別に選果され、袋詰めにされます。

晩秋、函館ではスーパーや直売所で漬物用の赤かぶが大量に売られ、次々に買い求める人が訪れます。また、札幌の市場にも出荷されます。

晩秋、函館ではスーパーや直売所で漬物用の赤かぶが大量に売られ、次々に買い求める人が訪れます。また、札幌の市場にも出荷されます。

赤かぶについて

主な産地
函館市
生産時期
10月下旬~11月初旬
代表的な生産者
函館市亀田農業協同組合
住所
北海道函館市昭和4丁目42-40
電話番号
0138-46-6883
関連リンク
函館市亀田農業協同組合
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