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函館「食」ニュース

五島軒がパンの販売を百数十年ぶりに再開

お知らせ
2022/07/21
五島軒がパンの販売を百数十年ぶりに再開

函館市内で最も歴史のある洋食店「五島軒」が、自社製造したパンの店頭販売を百数十年ぶりに再開しました。

 

7月7日から販売を始めたパンは、北海道産小麦を使い、湯ごね製法でもちもちした食感に仕上げた角食パン(864円)と、6時間煮込んだブイヨンを使う同店の看板料理「函館カレー」をベースにしたカレーパン(378円)の2種類。角食パンは「洋食に合うパン」をコンセプトに、練乳で甘みを加えています。

 

五島軒は、1879(明治12)年にロシア料理とパンの店として開業。ハリストス正教会でロシア料理を習得した五島英吉が初代料理長を務め、創業者の若山惣太郎がパン作りを手掛けていました。五島軒のパンは当時の人々に好評で、特に外国船から大量の注文があり、最盛期には東京・横浜・神戸まで船便で配達していたとされます。

同店はその後、西洋料理店への業態転換に伴って明治の終わりまでに製パン事業から撤退。レストランで提供するパンに限って自社製造を続けましたが、これも1980年代で終了します。

 

今回の製パン事業復活は、コロナ禍を踏まえて商品販売を強化する取り組みの一環です。当面は数量限定で販売しますが、ベルトコンベア式にパンが焼ける「トンネルオーブン」を既に導入しており、量産体制を整えています。物産展での販売や通信販売も視野に入れており、パンの種類も徐々に増やしていく予定です。

 

販売場所 五島軒本店、十字街プロミエルカモイ店、イオン湯川店、イオン上磯店
販売時間 11時~ ※売り切れ次第終了
販売日 全店月曜~土曜